地デジなら受信障害が少ない

アナログ放送ではビルなどの建造物で反射した電波によってゴースト障害(マルチパス障害)が発生しますが、地デジではゴースト障害という現象は現れません。このことから、放送タワーの近くの電波の強いところで建造物の遮へい等で直接到来する電波が弱くなっても地デジを受信できる場合があります。
しかし、放送タワーから離れて、もともと電波が弱いところでは、障害の主原因がマルチパスによるものではないために電波障害範囲はそれほど狭くはなりません。いずれにしても障害範囲の調査が必要です。

地デジの受信障害範囲調査の例を図1に示します。
まず、アナログ放送の受信障害範囲の区域図を準備して、原因ビルの後方に調査ポイントを予定します。原因ビルから離れる方向に[1]、[2]と測定して行き、[3]では地デジが受信できるが、[3]’では受信できないポイントを探します。それが見つかったら、今度は左右方向に[6]、[6]’、[7]、[7]’・・・と測定して範囲を求めます。念の為[4]、[5]でも測定します。
実際の現場では、土地の高低や他の建物があるので、この例に示すような想定でいかない場合があります。また、測定ポイント数は施設の規模や電波の強さ(電界強度)によって異なります。

図2:地デジ障害範囲の調査の例

また、地デジの受信障害範囲の調査においては、アナログ放送デジタル放送の性質の違いを考慮して測定することが必要です。
アナログ放送デジタル放送の電波の強さが徐々に弱くなる場合の画質の変化を図2に示します。アナログ放送では徐々に画質が劣化するのに対して、地デジは限界を超すといきなり受信できなくなります。したがって、その時、地デジが映ったからと言って安心できません。測定器で信号レベルやCN比を確認して、年間を通じて安定に受信できる余裕度があることが重要です。

図1:デジタル放送とアナログ放送の比較(資料引用:テレビ受信向上委員会)

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